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毒親育ちが一人暮らしを始めるとどうなる?【現心理カウンセラーが経験談を語る】

専門カウンセラーが解説、毒親育ちの一人暮らし、絶対素べき理由

毒親育ちだけど親と離れて暮らしたい。一人暮らしをしたら気持ちが楽になるのかな?毒親から離れたら人生が楽になるのか知りたいです。

この記事ではこんな疑問を解決します。

この記事の内容
  • 毒親育ちが一人暮らしを始めると起こること
  • 一人暮らしで逆にメンタルが悪化することも
  • 親と離れることが「毒親の克服」にはならない
この記事の著者

しん | 心理カウンセラー

プロフィール

心理カウンセラー。過去のカウンセリング実績500件以上。自身の毒親育ちの経験を活かし、毒親の克服方法やアダルトチルドレンの改善などを中心に、「読者の悩みの根本的な解決」を目指し発信しています。

こんにちは、心理カウンセラーのしん(@psynote__)です。

先日、こんなツイートをしました。

毒親と一緒に暮らす日々が地獄なことは、心理カウンセラーである私も毒親サバイバーのひとりとしてよく理解しています。

「これ以上親に干渉されたくない」
「親から離れて自立したい」
「一人暮らしをすればもっと生きやすくなる」

当時の私も毎日このようなことばかり考え生きていました。

このブログでは基本的に自分語りの記事を書かないよう心がけて運営しています。

ですが、今回は私の実体験を元に「毒親からの一人暮らし」についてのメリットやデメリット、実際の経験談を解説していきたいと思います。

【結論】毒親育ちはできる限り一人暮らしをするべき


まず、今毒親と一緒に暮らしていて、一人暮らしをするか悩んでいる方に向けて結論をお話します。

あなたに親と離れるチャンスがあるのであれば

一人暮らしは絶対にすべき

です。

しん | 心理ノート
しん | 心理ノート

収入や生活の面で多少厳しかったとしても、一人暮らしにはその価値があります。

毒親から離れて一人暮らしを始めることで、あなたが今親から受けているであろうストレスは間違いなく減らせます。

とはいえ一人暮らしはメリットばかりのかと言われれば、決してそうではありません。

後ほど詳しく解説しますが

「一人暮らしを始める=毒親から解放される」

ではないことに注意が必要です。

毒親から与えられた心の傷は、一人暮らしを始めたからといってすぐに癒やされるものではありません。

毒親から離れて一人暮らしをする3つのメリット


私が毒親から離れ、一人暮らしを始めた時に感じたメリットとデメリットの両方を解説していきます。

まずメリットは以下の通りです。

  • 自分ひとりの時間を持つことができる
  • 親との関係を客観的に考える時間が生まれる
  • 親の意思とは無関係の行動が取れる

順に解説していきますね。

メリット①:誰にも邪魔されない一人の時間を持てる

私が一人暮らしを始める前、私の実家での振る舞いは

「親の機嫌をいかに損ねず一日を過ごすか」

ただこれだけに集約されていました。

しん | 心理カウンセラー
しん | 心理カウンセラー

私の家に家族らしい会話は一切なく、いつ父親が怒りだして暴力をふるい始めるか。家の仲は常に緊張感に満たされていて、片時も心が休まることがない空間でした。

暴言と暴力を振るう父を横目に母は無関心を決め込む、両親ともども典型的な毒親でした。

そんな心が休まることがない環境で育ったため、一人暮らし初日、ベッドに横になった時にこれまで感じたことのない「開放感」を感じたことは今でもはっきり覚えています。

もしあなたが親から暴力を受けていたり、行動を制限されているのであれば、一人暮らしは絶対にすべきです。

親に邪魔されない時間と場所を持つことは、将来的に毒親を克服する上でも重要になります。

メリット②:親との関係を客観的に考える時間が生まれる

毒親と一緒に暮らしているあなたは

  • なにをするにも親の許可が必要に感じる
  • 自分の意思や考えが否定される
  • 親の意向に沿えないと猛烈に怒り出す

こうしたことが日常になっていると思います。

ここで、子どもが親に対して反抗できない理由として考えられるのは「罪悪感」と「生活の保証」です。

子どもを罪悪感でコントロールする親は「自分が見捨てられるのが怖い」がために、子どもを一生縛り続けようとします。

しん | 心理カウンセラー
しん | 心理カウンセラー

「親は自分を大切にしてくれている」という思い込みが、罪悪感となり自分の考えや行動を縛ってしまいます。

そして、もう一つは「生活の保証」ですね。つまり日々の食事と住む家ですね。

生活の基盤を親に握られていると、親に何か言いたいことがあったとしても

「誰が食わせてやってると思っているんだ」

「嫌なら家を出ていけ」

などと言われてしまえば、なにも反論することができません。

つまり、私がなにを言いたいのかといえば

毒親と一緒に暮らしている限り「親との関係性」がイーブンにするのが難しい

ということです。

一人暮らしを始めることで

「自分が育った環境がいかに異質だったのか」
「どのような毒を植え付けられたのか」
「今自分に起きている悪影響はなにか」

こうしたことを客観的に見つめ直すことができます。

しん | 心理カウンセラー
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一人暮らしを初めてから「自分の親っておかしかったのかも?」と疑問を持つ方も多いですね。

メリット③:親の意思と無関係の行動をとることができる

毒親と一緒に暮らしていると「自由な意思決定」が出来ません。

なぜなら親による長年のコントロールによって、ものごとの優先順位が自分ではなく親に設定されているからです。

「これを言ったら親は傷つくかもしれない」
「言う通りにしないと親は怒り出すかもしれない」
「やりたくないけど親の言うとおりにしよう」

普段の生活や進学、就職、人生の大半を親に決められて育った子どもには

  • なにごとにも興味がもてない
  • 自分の意思や考えが分からない
  • 人に自分の意見を伝えるのが怖い

こうした特徴が見られます。

一人暮らしによって自分の意思をコントロールする親がいなくなることで、「自分の意思で決めた行動」が自由に取れるのは、間違いなく大きなメリットの一つです。

ただし、この「自分の意志で決めた行動が取れる」ということはデメリットにも繋がります。

一人暮らしをするデメリット【新たな問題に気がつく】


一人暮らしを初めてある程度時間が立つと、毒親と離れたことで初めて分かるデメリットが浮かび上がってきます。

デメリットというよりも、一種の「気付き」に近いかも知れません。

それは以下の2つです。

  • 一人暮らしをしても染み付いた考え方や行動は変えられないこと
  • 親と離れても親のコントロールからは逃げられないこと

順に解説します。

染み付いた考え方や行動は変えられない

冒頭でもお伝えした通り、一人暮らしを始める前の私は

「今自分が生き辛いのは親のせい」

「親から離れられれば幸せに暮らせるはず」

このように考えていました。

しん | 心理カウンセラー
しん | 心理カウンセラー

親の干渉がなくなることで、これからは自分らしい生き方が出来る、そう思っていました。

ですが実際のところ、私は親の干渉がなくなったにも関わらず、ほとんどなにもすることができませんでした。

親に徹底的に否定されて育った私は、当時以下のような問題を抱えていたのです。

  • 自己肯定感が低い
  • なにをやっても悪い方に考えてしまう
  • 常に不安感に付きまとわれる

一言でまとめると当時の私は「自分の人生に対して希望を何も持っていない」状態だったのです。

そして、それは一人暮らしによって自分を客観視出来るようになって初めて気がついたことでした。

しん | 心理カウンセラー
しん | 心理カウンセラー

そして自分に絶望した後は、親に対する「強い怒り」がわいてきました。

親に縛られず自分を客観的に判断する時間を持ったことで、自分が抱える問題にハッキリ気がつかされました。

親と離れても親のコントロールからは逃げられない

私は家をでて一人暮らしをはじめたとき

「これまで親と上手くいってなかったのは距離感のせい」

「時間が経てばいつかは他の家族みたいに仲良くなれる」

と考えていました。

結論を言えばこの考え方は大間違いでした。

「毒親」はいつまでも「毒親」でしかなく、一人暮らしを始めようとその関係生は変わりません。

つまり「親がいつか変わってくれる」希望を持っていると、余計につらい思いをしてしまうということです。

むしろ親から離れることで、親が更に子どもを強くコントロールしようとする場合もあります。

しん | 心理カウンセラー
しん | 心理カウンセラー

今まで以上に細かく連絡することを強制したり、ことあるごとに実家に帰省させようとしたりですね。

「二度と実家には戻らない」という決意が大切


ここまでメリットとデメリットを挙げましたが、一人暮らしは毒親を克服する上でもかなり重要なため、出来ることならばした方が良いです。

ですが、一人暮らしをする上で最も避けなければならないことがあります。

それは

なんらかの理由で一人暮らしを中断して実家に戻ること

です。

毒親育ちは小さなことで心を病みやすい

私もそうでしたが、毒親育ちは普通の人に比べて圧倒的に精神を病みやすいです。

しん | 心理カウンセラー
しん | 心理カウンセラー

仮にうつ病になって長期間働けなくなった場合、働けなくなるという事は「家を失う」とほぼ同じ意味です。

体調を崩し家がなくなった時に友人や恋人を頼る事ができれば良いのですが、それが出来なかった場合は必然的に親の元に帰る事になります。

こうなると毒親は子どもの体調を心配するよりも先に

毒親
毒親

「やっぱり私が管理しないと駄目ね」
「だから反対したでしょう」
「一人暮らしなんてやめておきなさい」

と、あなたに対するコントロールを更に強めるでしょう。

一度は家を出たのに、ふたたび親と暮らさなければならないのは、精神的にもかなりキツいはずです。

出来るかぎり日々の生活費を下げ、親の元に帰らない状況をつくることも重要ですね。

親に一人暮らしを許してもらえない時はどうする?

人によっては

「親が一人暮らしを絶対に許してくれない」
「親と離れる手段が家出しかない」

という方もいるでしょう。

「毒親からの家出」について下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせて読んでみて下さいね。

>>毒親からの家出を考えているあなたへ【準備が大切】

この記事のまとめ

この記事のまとめです。

この記事の重要ポイント!
  • 出来るなら一人暮らしはするべき、親子関係を客観視できるチャンス
  • 親と離れることで一時的にメンタルが悪化することもある
  • 「一人暮らし」をしても、親との関係や心の傷は癒やされない
しん | 心理カウンセラー
しん | 心理カウンセラー

色々とデメリットもお伝えしましたが、結論「一人暮らしはすべき!」です。

一人暮らしは、親とあなたのこれまでの関係を客観視する良いきっかけになります。

その過程で親に対する怒りがわいたり、とてるもない絶望感に襲われることもありますが、どれもあなたが毒親を克服しようとしている正常な反応です。

ぜひ勇気をもって一人暮らしにチャレンジしてみて下さいね。

一人暮らしの前に行うべき、具体的な毒親の克服方法は下の記事で詳しく解説しています。

【おすすめ】毒親の克服、親への不安や恐怖を手放す方法【心理カウンセラーが解説】

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