毒親育ちで自己肯定感が低いことに悩んでいます。どうすれば自己肯定感を高めることができるのでしょうか?もっと人生を楽しく生きられるようになりたいです。
この記事ではこんな疑問を解決します。
しん | 心理カウンセラー
心理カウンセラー。過去のカウンセリング実績500件以上。自身の毒親育ちの経験を活かし、毒親の克服方法やアダルトチルドレンの改善などを中心に、「読者の悩みの根本的な解決」を目指し発信しています。
こんにちは、心理カウンセラーのしん(@psynote__)です。
先日、こんなツイートをしました。
毒親育ちの方の特徴のひとつに「自己肯定感の低さ」があります。
なぜ毒親育ちは自己肯定感が低いのか、また自己肯定感が低いことで人生にどのような悪影響があるのでしょうか。
今回は「子供から自己肯定感を奪う毒親」をテーマに解説します。
子どもから「自己肯定感」を奪う毒親
まずこの記事のテーマである「自己肯定感」にてついて解説しますね。
自己肯定感とは
「ありのままの自分を肯定する力」
のことです。
他人と比較して自分が優れているかではなく、「自分の弱さも含め、自分は自分で良い」と思える力ですね。
この「自己肯定感」があるかないかで人生は大きく変わります。
そして、例外なく毒親は子どもから「自己肯定感」を奪っていきます。自己肯定感を奪う方法としては「暴力」や「暴言」といった目に見えやすい方法。
ほかにも「過干渉」など一見すると分周囲の人が分からない形の場合もあります。
方法はどうあれ、根底にあるのは子どもに対する「否定」です。
ですが、親がどんなに子どもを否定し傷つけようとも、子どもは親に愛されようと懸命に努力します。
なぜなら、そうしなければ生きられないから。
子どもの努力を親が否定し続けることで、子どもは
「自分は誰からも愛されないんだ」
「自分には価値がないんだ」
「どれだけ努力しても報われることはないんだ」
と自己肯定感を失っていきます。
「自己肯定感」が人生に必要な理由
自己肯定感が高い人に共通している特徴として
「自分自身を信頼しきっている」
ことが挙げられます。
自分自身のことをしっかり理解しているため「人生において実現したいこと」が明確なのも、自己肯定感の高い人の特徴ですね。
また、自分に自信があるからこそ「自分は自分、他人は他人」と、人と適切な境界線を引いて付き合うことができます。
自己肯定感が高いことで安定した対人関係を築くことができるため、自然と同じような仲間に恵まれます。
とはいえ自己肯定感は万能ではありません。
自己肯定感がどれだけ高くても、ときには失敗することもあります。
ですが自己肯定感の高い人は
「弱い自分」
「失敗した自分」
「挫けてしまいそうな自分」
をありのまま受け入れられるため、すぐに気持ちを切り替え、次の努力を始めることができます。
学業や仕事で大きな成果を上げている人ほど、自己肯定感が高いというデータもあります。
毒親に「自己肯定感」を奪われるとどうなる?
では、毒親に「自己肯定感」を奪われて育った子どもはどうなるのでしょうか?
毒親に自己肯定感を奪われた人にみられる特徴をいくつか挙げてみます。
ほかにも自己肯定感が低いことでさまざまな悪影響がありますが、共通して言えるのは
他人からの評価=自分の価値
になるということです。
具体的な弊害としては
などなど。
ありのままの自分を認められないために、他人に評価してもらうことで自分の価値を認識しようとします。
そのため、自分の努力に対して相手が報いてくれないと、強く裏切られたような気持ちになります。
また過去の親の言動によって、人から批判されたり拒絶されることへの恐怖が心に染み付いてしまっていることも理由の一つです。
自己犠牲の精神が強いことや自分の本音を隠すのも相まって、他人からは
「優しい人」
「気が利く人」
「我慢強い人」
と言われがちですが、いくら人からそのように言われたとしても、自己肯定感は当然上がりません。
毒親育ちが自己肯定感を身につける方法
ここからは毒親育ちが自己肯定感を身につける方法について解説していきます。
ネット記事や書籍など、自己肯定感を身につける方法論は世の中にあふれています。
ですが毒親育ちの場合、ネット記事や書籍に書かれていることをその通りに実践しても、自己肯定感が身につくことはほとんどありません。
長年にわたって親に植え付けられた、ものごとの見方や考え方をすぐに変えることはできないのです。
毒親育ちが普通の人と同じくらいの自己肯定感を得るには、まず先に毒親の問題を解決する必要があります。
そして酷な話ですが、毒親の問題を解決する過程では強い悲しみや怒りがともないます。
ですが、方法さえ間違えなければ、誰でも毒親は克服できるので安心してくださいね。
まずは自分を責めないこと。自分は「被害者」という認識を持つ
人は大人になるにつれて、ひとつの問題をさまざまな視点で見ることができるようになります。
大人になったあなたは自分の親が毒親だったと頭では理解しつつも、このような感情を抱いていないでしょうか?
もしあなたがこのように考えているのであれば、その思い込みを一度捨てて下さい。
あなたが親に傷つけられたこと、苦しめられてきたことに対し、あなたが背負う責任は一切ありません。
自分を犠牲にしてきた人ほど、親に対する「罪悪感」を捨てるのが難しくなります。
勘違いされやすいのですが、毒親の問題行動は子供の行動が原因で引き起こされるのではありません。
親自身が抱えている恐怖心や不安を解消するために、子供を身代わりにすることで起きているのです。
親が抱えている恐怖心や不安は以下のとおりです。
親自身がこうした不安や恐怖を抱えているからこそ、あの手この手で子供をコントロールしようとします。
毒親の問題の行動の原因は親にあって、あなたには一切ありません。
毒親はなぜ子どもに「罪悪感」を植え付けるのか?コントロールしたがる心理と対策を解説。「親は大切にすべき」という思い込みを捨てる
子供の頃のあなたと、大人になったあなたとの決定的な違い。
それは「親を捨てる」という選択が取れることです。
「親を捨てる」と書きましたが、これにはいろいろな形があります。
ここで重要なのは親への接し方ではなく「親への期待を捨てる」ということです。
子どもの頃のあなたはとても無力で、親にすがらないと生きていけなかったかもしれません。
ですが、大人になったあなたは自分の意志で親を捨てることができます。
更に詳しく毒親の克服方法について知りたい方は、下の記事を参考にして下さい。
【おすすめ】毒親の克服、親への不安や恐怖を手放す方法【心理カウンセラーが解説】毒親の問題を解決することが大きな自己肯定感につながる
これは毒親に育てられた私自身の経験、またカウンセリングにおける実績からも断言できるのですが
毒親の問題を解決すると、自然と自己肯定感が高まる
これは間違いありません。
毒親育ちにとって、毒親を克服するというのは人生で一番大きな成功体験になります。
毒親を克服するとは「親と仲良くなる」ことではありません。
むしろ「親と他人になる」、感覚としてはこちらのほうが圧倒的に近いでしょう。
誰よりも深い関係である親とのつながりを自ら断ち切るのは、決して簡単ではありません。
そして、その過程では親に対する
- 怒り
- 憎しみ
- 悲しみ
- 絶望
- 希望
これらの感情が混ざり合い、一時的にメンタルが不安定になるのが普通です。
ですが、それらの感情を抑え込まないことがなによりも大切です。
もう親のために自分の感情を抑える必要はありません。
記事のまとめ
今回は毒親と自己肯定感をテーマに解説しました。
勘違いして頂きたくないのは、毒親が子どもの自己肯定感を奪ったのは事実だとしても、それを理由に自分の人生を諦めてはいけないということです。
過去の問題は親に責任がありますが、これからのあなたの人生を良い方向に動かせるかどうかはあなた次第です。
毒親については当ブログで他にもたくさんの記事を投稿しているので、時間があればぜひ読んでみてくださいね。
【関連記事】毒親育ちで人生終了したと感じている方へ【いつでも挽回可能です】