こんにちは、しんです。

「自分の理想像を押し付けてくる恋人がしんどい」
「恋人が自分の話ばかりして、こっちの話を聞いてくれない」
「恋人が自信家なのにメンタルが弱い」
この記事ではこんな疑問を解決します。
先日、こんなツイートをしました。
それとみて回避依存症と分からないタイプの一つに「ナルシストタイプ」があります。
ナルシストタイプの言動を性格の一部と捉え、結婚後に「なにかおかしい・・・」と感じ調べた結果、回避依存症のナルシストタイプだと気がついた、という相談者様は珍しくありません。
今回は回避依存症のナルシストタイプが、ただの「浮気性」や「自信家」とは違う理由や、行動の心理について解説していきます。

ナルシストタイプの人との上手な付き合い方についても解説するので、恋人の言動に悩んでいる方はぜひ最後まで読んでみて下さいね。
回避依存症のナルシストタイプの特徴

まずはナルシストタイプでよく見られる特徴について紹介します。
代表的な所でいうとこの辺が当てはまると思います。。
この特徴からも、ナルシストタイプの人が「自分が他人からどう見られているのか」を気にしていること、また「恥をかくこと」に敏感なのが見て取れると思います。
人からどう見られているか、が考え方の中心にあり
くらいに考えているので、外から見ると高い自尊心を持った自信家に見えることが多いのです。
また、中にはその高い自尊心と相まって、仕事で大きな成功を収める人もいます。
ではなぜ、ナルシストタイプの人は人の目をこれほどまでに気にしてしまうのでしょうか?
その理由は、素の自分を認めることができない「強烈な自己愛(ナルシズム)」にあります。
言動の裏にある「強烈な自己愛」とは

「自己愛」は心理学や医学の現場で使わている専門用語で、意味としては
のことをいいます。
簡単に言ってしまうと
「自分には才能があってなんでもできるんだ!」
「自分は有能で人から愛される存在に違いない!」
といった、全く根拠のない妄想ともいえる自信を持ち、他人に対し見栄を張るようになります。
その一方で、人からの批判には非常に弱く、批判を受けた時は「批判してくる人」を拒絶することで、自分の理想の世界を守ろうとします。
ではなぜ、ナルシストタイプの人は恋人に対しても、見栄を張ったり、自分の理想を押し付けてくるのでしょうか?
原因は小さい頃のトラウマ【愛情不足 or 過保護】

まず、幼い子が抱く「僕はすごい!」「なんでも出来るんだ!」という気持ち、いわゆる「幼児的万能感」は成長の中で誰もが一度は持つ感情です。
ですが、幼児的万能感は成長するにつれて周りとの関係で徐々に穏やかになり、いずれは落ち着きます。
ではなぜナルシストタイプの人はこうはならなかったのでしょうか。
その理由は、小さいの頃の両親との関係性にあります。
理由となるのは大きく分けて二つで
理由①:愛情が不足した環境で育ったこと
理由②:過保護な環境で育ったこと
このどちらから、もしくはこの両方(一貫していない態度)が原因です。
順に解説していきます。
理由①:愛情が不足した環境で育ったこと
まず理由の1つは「愛情が不足した環境で育ったこと」です。
なぜ愛情が不足していると、幼児的万能感が抜けないのでしょうか?
答えは愛情が不足していると「自己肯定感」が育まれないためです。
「自分は誰にも愛されていない」
「なんで生きているのか分からない」
「自分には価値がない」
こうした思いを子供心に強く感じてしまうことで、自己肯定感が育まれず、他人と自分を比較することができません。
そんな弱い自分から目をそむけるために
「自分には才能があってなんでもできる」
「自分は有能で人から愛される存在に違いない」
と次第に信じ込んでしまうようになります。
「三つ子の魂百まで」と言われるように、物心が付く前に学習してしまったことは、大人になっても続いてしまうのですね。
理由②:過保護、過干渉な環境で育ったこと
過保護や過干渉な環境で育つことも、ナルシストタイプの人格をつくる原因の一つになります。
親の「子供の役に立ちたい」「尽くしてあげたい」という感情をひたすらに受け取った子供が
と考えるのは自然です。
ですが、これだけで”回避依存症”のナルシストタイプが作られるのか?と考えると少し疑問が残ります。
これはあくまで表面的な理由でしかなく、こうした感情は、多くの場合成長の中で解消されていきます。
では過保護と過干渉のなにが問題なのでしょうか?
これは、親の「子供の役に立ちたい」という気持ちが、子供の自発性や自立心を奪う、いわば「制約」になってしまっていることが問題です。
子供は自分のやりたいことを親に否定され続け、「あれをしなさい、これをしなさい」と言われている内に
「自分の意見やニーズは価値がない」
「自分は親の操り人形だ」
と感じるようになり、先ほど理由①の解説と同じく「自己肯定感」が育まれないことが根本的な原因です。

僕のカウンセリングでは、ナルシストタイプの人の8割以上は「親の愛情不足」が原因です。
「恥」をかくことへの恐怖

冒頭でもお話しましたが、ナルシストタイプの人は「恥をかくこと」を強く恐れています。
恥は自分の自己愛が傷ついた時に湧き上がる感情です。
当然恥ずかしく思ったり、自分が嫌になりますよね。
プロは高い自尊心を持っているからこそ、小さなミスを恥だと捉えます。
そして、これと同じことがナルシストタイプにもあてはまります。
プライドが高く、自尊心を人より強く持つことで自分を守ろうとするので、人に対して攻撃的になったり拒絶的になったりするのです。
強い自尊心を持てば持つほど恥をかくことに敏感になり、ナルシストタイプとしての特徴も強まっていきます。
独裁者タイプと混ざると更に厄介

カウンセリングでお話を聞いていると、多くの場合、ナルシストタイプの恋人は独裁者タイプの特徴も合わせ持っているということです。
独裁者タイプがとる
こうした恋人と主従関係を作るための言動は、「ナルシストタイプ」の言動と相互補助のような関係です。
恋人に対し「モラハラ行為(独裁者)」をしつつ「自分はすごい人だ(ナルシスト)」という内容をすり込むことで、恋人に対し
と間違った思考を植え付けます。
回避依存症とモラハラの深い関係性とは【モラハラの心理を探る】ナルシストタイプに苦しまない方法

ナルシストタイプは他のタイプと比べても性格が改善される可能性が”低い”タイプです。
なぜなら、ナルシストタイプの人は自分に問題があるとは考えないから、です。
例えば、回避依存症の脱走者タイプのような場合であれば、程度の差はあれど「自分が回避行動を取っている」ということを自覚できます。
ですが、ナルシストタイプや独裁者タイプの場合「自分に問題がある」とは決して考えないので、改善できる余地が少ないのです。
なので、ナルシストタイプに苦しまいための方法は、下の2つを意識することです。
1つは恋人のプライドを傷つけないこと。
なにか言いたいことがあったとしても、それが恋人のプライドを少しでも傷つけてしまう可能性があるなら、ぐっと飲み込んだほうが関係は安定します。
もう1つは、恋人の言動を真剣に捉えすぎないことです。
自慢話をしたり、あなたに理想を押し付けようとしてくる恋人に対して、必要以上にあれこれ考えすぎないことです。
また、恋人と比較して、自分を落ち込ませる必要は全くありません。
恋人にナルシストタイプの特徴が現れたと感じた時は、「この人は幼児的万能感から抜け出せてないんだな・・・」と客観視し、自分の心を乱されないようにしましょう。
回避依存症の恋人との幸せな関係の作り方【完全版】まとめ

最後に今回の記事の内容のまとめです。
[safe title=”この記事のポイント!”]今回は回避依存症のナルシストタイプについて解説しました。
ナルシストタイプとの付き合いはどうしても、受け身主体の付き合い方にならざるを得ない・・・、というのが難しいところですね。
ナルシストタイプは結婚後に気がつく方が多い割に出来ることが少ないので、カウンセリングでも中々扱いが難しいタイプです。
今回は以上となります。