彼の行動が好き避けなのか回避依存症によるものなのか分かりません。見分け方ってありますか?
この記事ではこんな疑問を解説します。
- 好き避けと回避依存症を見分けるためには、相手の行動の一貫性に注目する
- 好き避けは、相手に好意を持ちながらも不安や照れから避けることが多い
- 回避依存症の場合、親密さを恐れるため、距離を取る行動が長期間続く傾向がある
こんにちは、心理カウンセラーのしん(@psynote__)です。
相手の態度が冷たく感じるとき、それが「好き避け」なのか、それとも「回避依存症」なのか判断に迷うことはありませんか?
この記事では、両者の違いをわかりやすくご紹介します。
そもそも「好き避け」とは?
「好き避け」とは、相手に対して好意を抱いているのに、その気持ちを素直に表現できず、むしろ避けてしまう行動のことです。
この矛盾した行動は、特に相手に興味があるほど強く現れます。
具体的な行動としては
- LINEの返信を遅くする
- 視線を合わせない
- 急に態度をそっけなくする
といった行動が代表的ですね。
これらの行動は、一見冷たく見えるかもしれませんが、実際には「気持ちを隠そうとする」ための防衛的な反応です。
好き避けをしてしまう心理的背景
「好き避け」をしてしまう背景は、意外と単純です。
好き避けしてしまう理由の第一位は「恥ずかしい」という感情です。
自分の気持ちを伝えることが照れくさい、あるいは、相手にどう思われるかが気になりすぎて、正反対の行動を取ってしまうのです。
また、特に自分に自信がない人の場合
と感じ、つい距離を置こうとする傾向があります。
このように「好き避け」はどちらかと言えば軽い心理的要因によるものが多いのが特徴です。
誰しもが抱える「照れや自信のなさ」が絡んでいて、少しでも相手に対して意識しすぎると「避ける」という行動に出てしまうのです。
回避依存症の人の行動は「好き避け」ではない
では続いて回避依存症について。
まず、回避依存症の人は、親密さや感情的なつながりに対して強い恐れを抱いています。
このため、一度は近づく素振りを見せながらも、急に距離を置いたり、連絡を絶つ行為をくり返します。
このような行動は、一見「好き避け」と似ているように感じられるかもしれません。
しかし、回避依存症の場合、その根底にあるのは
「親密になりすぎることへの恐怖」
であり、単に照れや自信のなさだけではないのです。
距離を取るのは過去の影響から
回避依存症の人が抱える「親密さへの恐れ」は、幼少期の体験や親子関係の影響を受けています。
例えば、過去に親に過干渉を受けていたり、逆に無関心で放置されていた経験があると、親密な関係に対して強い不安を感じやすくなるのです。
彼らは
「相手に期待をかけられたくない」
「プレッシャーを感じたくない」
こうした恐れから、深い関係になることを避けようとするのです。
「好き避け」と「回避依存症」の明確な違いとは
「好き避け」と「回避依存症」は、見た目の行動が似ているために混同されがちです。
しかし、実際にはその背後にある心理や距離感の取り方に大きな違いがあります。
好き避けの人は、相手に対して好意を抱いているにもかかわらず
- 恥ずかしさ
- 自信のなさ
こうした理由で、つい相手を避けてしまいます。
普通に接しようと思っても、急にぎこちなくなったり、必要以上にそっけない態度を取ってしまったりですね。
これに対して、回避依存症の人はもっと深刻な理由で距離を置こうとします。
先ほども述べたように、彼らは
- 「親密になりすぎること」
- 「深い感情的なつながり」
に対して強い不安を抱いています。
つまり、好き避けが「一時的な行動」であるのに対し、回避依存症の避けは「継続的な行動」なのです。
「好き避け」と「回避依存症」の心理的背景の違い
また、好き避けをする人の心理的背景には「相手にどう見られているか」ということへの不安が強く関係しています。
あるいは
といった気持ちから、距離を取るという行動に出てしまうのです。
このような行動は多くの人にとって身近な心理状態と言えるでしょう。
一方、回避依存症の人は「親密さ自体が怖い」という深刻な不安を抱えています。
ですから、一見同じように見える行動であっても、その背後にある心理はまったく異なるのです。
好き避けと回避依存症の見分け方
相手の態度が「好き避け」なのか、それとも「回避依存症」によるものなのかを見極めることは簡単ではありません。
しかし、両者の行動や心理の違いに注目することで、ある程度の判断が可能です。
ここでは、具体的な見分け方のポイントをいくつか紹介します。
一時的な距離感か、継続的な避けかを確認する
先ほども述べたように「好き避け」の場合、避ける行動は「一時的」なものが多いです。
たとえば、好意を抱いているときに照れや緊張で避ける態度を見せることがありますが、時間が経つと徐々に態度は元に戻るでしょう。
一方で、回避依存症の人の場合、親密さを恐れるため「継続的に距離を取り続ける傾向」があります。
突然の音信不通や、しばらく距離を取ったままの状態が続く場合は、回避依存症の可能性が高いでしょう。
相手の反応や感情の表現の違いを観察する
好き避けをしている人は、基本的に相手に対して好意を持っているため、不安や照れが適度に見え隠れします。
避けるような態度を取っていても、目を合わせたときに照れたような表情を見せたりですね。
対照的に、回避依存症の人は、親密さに対する不安を避けるため、表情や態度が冷たくなります。
好き避けをされたときの対処法
好き避けをされたとき、自分に何か原因があるのではないかと考えてしまうかもしれません。
しかし、これは相手の内面の問題であることがほとんどです。
過剰に相手の行動に反応してしまうと、かえって相手にプレッシャーを与えてしまうことがあります。
相手に安心感を持ってもらうためにも、落ち着いた態度を保ち、必要以上に気にしないことが大切です。
「回避依存症」の人との接し方について
もし相手の態度が単なる「好き避け」を超えて、もっと深い問題があるように感じた場合、回避依存症の可能性も考えられます。
その場合、回避依存症の人との関わり方について、より具体的なアドバイスを知ることが重要です。
過去に回避依存症を経験してきた私が、そのポイントを教えます。
回避依存症の人に対する基本的な接し方を知りたい方は以下のリンクを確認して下さい。
関連記事:元・回避依存症が教える!回避依存症の恋人への基本的な接し方この記事のまとめ
好き避けと回避依存症の違いについて理解が深まったでしょうか?
相手が一見冷たく見える行動の裏には、単なる恥ずかしさや自信のなさによる「好き避け」もあれば、もっと深刻な「回避依存症」の場合もあります。
もし相手が回避依存症だと感じた時は
- 焦らないこと
- 無理に距離を詰めようとしないこと
- 相手のペースを尊重すること
が重要です。
そして最後に大切なことをお伝えします。
回避依存症にしろ好き避けにしろ、彼らの行為は決してあなたの価値を否定するものではありません。
冷たい態度を取られたとしても過剰に反応せず、自分の心を大切にして下さい。
関連記事:回避依存症の人が急に冷める理由とは?経験者が語る心理と対処法Twitter(@psynote__)もやっています!この記事が役に立ったという方はぜひフォローして頂けると嬉しいです。