別れたのか、まだ付き合っているのか。それすらわからない。
回避依存症の恋人との関係で「自然消滅」を感じるとき、いちばんつらいのは、終わりがはっきりしないことではないでしょうか。
こんにちは、心理カウンセラーのしん( @psynote__ )です。
この記事では、回避依存症の人がなぜ自然消滅という形を取るのか、そして「ちゃんと終わりにしたい」と思うほど状況がこじれる理由についてお伝えします。
回避依存症の人は、なぜ「自然消滅」という終わり方をするのか
回避依存症の人が関係を終わらせるとき、「別れよう」と言えないことは珍しくありません。
これは不誠実だからではない。別れ話という場面そのものが彼にとって耐えられないからです。
「別れよう」と言うのは、感情をぶつけ合うこと
別れ話には涙や怒り、「なぜ?」という問いかけが伴います。
回避依存症の人にとってそれは最も避けたい場面です。感情を正面からぶつけられること自体が怖い。
だから話し合いの場を避け、連絡を減らし、気がつけば音信不通になっていく。
これが「自然消滅」の正体です。彼は関係を終わらせたのではなく「終わらせる場面」から逃げている。
距離を取ることに、深い理由はない
ここであなたにとっていちばん受け入れがたいことをお伝えします。
回避依存症の人が連絡をやめるときそこに深い理由はありません。
「あの言葉が嫌だった」
「あの態度が許せなかった」
と悩んだ末に距離を取っているわけではない。
「なんとなく、連絡する気になれなくなった」。実態はこの感情に近い。
あなたが
「なぜ?」
「何がいけなかったの?」
と原因を探し続けているのに対して、彼の側にははっきりした理由がない。この認識のズレが自然消滅をさらに苦しいものにしています。
回避側にいた経験から率直に言うと「連絡を取らなきゃ」とすら考えていないことのほうが多いです。頭の片隅にはあっても目の前の日常に紛れてそのまま日が過ぎていく。
それが実体験から言える回避依存症の人の「距離の取り方」です。
彼の中では「別れていない」という前提がある
ここがさらに厄介なところです。
回避依存症の人は連絡を絶っていても自分から「別れよう」とは言っていない。そしてあなたからも「別れたい」と言われていない。
だから彼の頭の中では、「別れてない」ことになっている。
勝手な話です。でもこれが現実です。
「待っていてくれるだろう」という甘え
彼は「別れを伝えていないのだから相手は待っていてくれるだろう」と無意識に考えています。
あなたが何日も何週間も不安な夜を過ごしている間、彼は「まあ、そのうち連絡すればいいか」くらいの感覚でいる。
これは悪意ではありません。
ただ、彼にとっては「連絡していない期間」であって「関係が壊れかけている期間」ではない。
あなたの温度感と彼の温度感はまったく違う場所にあります。
だから、彼は平然と戻ってくる
数週間、あるいは数ヶ月の沈黙のあと、何事もなかったかのように「最近どう?」とLINEが来るのは、別れていないという前提があるから。
あなたからすれば信じられない行動でしょう。でも彼の中では「ちょっと連絡していなかっただけ」。別れたつもりもなければあなたを傷つけたつもりもない。
この温度差こそが、回避依存症の自然消滅を語るうえで最も見落とされがちな視点です。
「ちゃんと終わりにしたい」が裏目に出る理由
自然消滅しそうな状況で「せめて最後くらい関係をはっきりさせてほしい」と思うのは当然のこと。
でも回避依存症の相手にそれを求めても、期待していた反応は返ってこないことの方が多いのです。
あなたが求めている「終わり方」は、彼が最も逃げたい場面
「ちゃんと話し合って、お互い納得して終わりたい」。
あなたにとってそれは誠実な終わり方です。でも彼にとっては「最も逃げ出したい場面」そのもの。
「話し合おう」と伝えた瞬間、彼はさらに遠ざかります。
綺麗に終わろうとするほど、もやもやが残る
「せめて、なぜ連絡をくれないのか理由だけでも聞きたい」。
その気持ちは痛いほどわかります。でも回避依存症の人から「ちゃんとした理由」が返ってくることはほとんどない。
返ってきたとしても「忙しかった」「ちょっと考えたかった」といった曖昧な言葉だけ。あなたが本当に聞きたかった答えではありません。
結果、「綺麗に終わろう」とした分だけ、余計にもやもやが残ることになります。
先ほどお伝えしたように、彼の中には「なぜ距離を取ったか」の明確な理由がそもそもない。ない理由を聞き出そうとしても彼はますます追い詰められて逃げるだけです。
これは自然消滅なのか、一時的な距離なのか
連絡が途絶えたからといってすべてが自然消滅とは限りません。
回避依存症の人は関係が近くなりすぎると距離を取り、しばらくして戻ってくるという繰り返しが基本です。
「回避依存症だから戻ってくる」と決めつけない
ここで注意してほしいのが「彼は回避依存症だから、いつか戻ってくるはず」と信じ込むことの危険性です。
すべての行動を「回避依存症だから」で片づけてしまうと、本当は関係が終わっているのに気づけなくなる。
回避依存症だから必ず戻るとは限りません。
実際に戻ってくるかどうかは状況によって大きく異なります。回避依存症の人が戻ってくる確率と条件を読んでおくと、冷静に判断しやすくなります。
一時的な距離か自然消滅かを見分ける手がかり
以下のような繰り返しが過去にあったかどうかが、ひとつの手がかりになります。
- 以前にも音信不通になり、しばらくして彼から連絡が来たことがある
- 関係が近づくタイミングで、急に連絡が減る傾向があった
- 音信不通の前に、彼が居心地悪そうにしていた場面があった
こうした繰り返しがあるなら、今回も一時的な距離の可能性はあります。
一方で、以前とは明らかに雰囲気が違う場合や、初めての音信不通であれば自然消滅以外の理由も考えたほうがいいかもしれません。
音信不通そのものの心理と対処については回避依存症の音信不通の心理と対処法で詳しくお伝えしています。
追いかけないことが、いちばん冷静な選択になる
自然消滅しそうなとき「何かしなければ」と焦る気持ちが出てくるのは自然なことです。
でも回避依存症の相手に対しては、追いかけないことが結果的に最善の選択になります。
追えば追うほど、彼は「重い」と感じる
追いかければ追いかけるほど彼は「やっぱりこの関係は近すぎる」と感じる。それが、さらに距離を取る理由になります。
これまでの相談の中でも、焦りの感情に負け、何度も追いLINEを送ったことで完全に関係が途切れてしまったケースは少なくありません。
逆に連絡を控えたことが功を奏し、彼の側から戻ってきたケースもあります。
こんな連絡が、彼をさらに遠ざける
たとえば
「怒ってる?」
「返事だけでもいいから」
「私が何かした?」。
こうしたLINEはあなたにとっては確認のつもりでも、彼にとっては「また感情的なやり取りが始まる」という合図になってしまう。
送れば送るほど彼のスルーは長くなります。
「追わない」は「待ち続ける」ではない
ただし、追わないと決めたとき気をつけてほしいことがあります。
「追わない=彼が戻ってくるまでじっと待つ」ではありません。
LINEの通知を気にしながら過ごす日が続いているなら、それはあなたの時間を彼に預けてしまっている状態です。
追わないと決めたならその時間をひたすら自分のために使うこと。
友人と会う約束を入れる。仕事に集中する。後回しにしていたことをやる。それは逃げではなくあなたの毎日を取り戻すための行動です。
彼がこの間に何を考えているか気になる方は、回避依存症の人が別れた後に考えていることを読んでみてください。
自然消滅を受け入れることは「諦め」ではない
「もう終わりにしようかな」
こう思えるのはあなたがこの関係に真剣に向き合ってきたから。
自然消滅を受け入れることは「諦め」ではありません。今回の恋愛の経験は次の恋愛にも必ず役に立つはずです。
「追いかけない」と決めたけれど、気持ちがついていかないなら
この記事を読んで「追わないほうがいいのはわかった。でも気持ちがついていかない」と感じた方もいるかもしれません。
頭で理解しても感情が追いつかない。それは当然のことです。
メルマガでは、回避依存症の恋人との関係で繰り返されやすい問題と、あなた自身の気持ちとの向き合い方を、ひとつずつお伝えしています。

