こんにちは、心理カウンセラーのしん(@psynote__)です。

自分の気持ちが「好き」なのか「依存」なのか分からない。依存なら今度はどうするべきかを知りたい。
この記事ではこんな疑問を解決します。
・好きと依存の決定的なちがい
・依存の人の恋愛パターンについて
・「必要な依存はするべき」という話
先日、こんなツイートをしました。
自分の気持ちが「好き」なのか「依存」なのかで、悩んでしまう方は多いですね。
この記事では「好き」と「依存」この2つの違いについて、ツイートを更に深堀りして解説していきます。
簡潔にまとめているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
「好き」と「依存」の大きな違いとは?

まず結論からお話します。
僕が思う「好き」と「依存」の明確な違いは
「相手に向ける気持ちが自分のためかそうでないか」
ここにあると考えています。

もう少し具体的に解説していきます。
たとえば恋人が忙しくて、中々あなたに連絡をしてくれなかったとしましょう。
この時の「好き」と「依存」の対応の違いを考えてみます。
好き「忙しいの?落ち着いたら連絡してね」
依存「忙しくても連絡する時間くらいあるでしょ!」
「好き」の場合は、あくまで恋人のペースに合わせ、ただ連絡を待っている状態です。当然、恋人にも負担はかかりません。
一方の「依存」の場合は
「連絡が来ないと不安」
「好きなら連絡してくるはず」
といった「自分の不安の解消」が目的です。
まとめると
「相手の立場になって考えた上で、思いやりのある対応を取れるか」
ここが「好き」と「依存」を分ける大きなポイントです。
「依存」と「好き」の恋愛パターンを解説

さきほど、恋愛と依存を分けるのは
「相手の立場になって考えた上で、思いやりのある対応を取れるか」
だと解説しました。
ではこの考えを元に「依存」と「好き」それぞれの恋愛パターンや心理について解説していきます。

あなたの恋愛が「依存」に当てはまっていないか、チェックしてみてください。
「依存」の人の恋愛パターン
ここでは「依存」の人の代表的な特徴を3つ紹介します。
依存①:彼氏第一主義
依存②:不満を言えない
依存③:彼氏を思いすぎて日常生活に悪影響
順に解説していきます。
「依存」の恋愛でもっとも多いのは「自分を犠牲にしてまで彼氏に尽くす」恋愛パターンです。
尽くすの定義は人によりけりですが
「お金」
「セックス」
「その他、彼氏の要望」
あまり気が乗らないことでも

「それで彼氏が喜ぶなら・・・」
と自分の気持ちを押し殺して、彼氏のためになにかをしてあげようとします。
ですが、こうした行動の裏にあるのは
尽くした分だけ自分を認めてほしい
という心理です。
つまり「自分という存在を必要として欲しい」ということですね。
「彼氏を喜ばせたい」という思いで尽くしているのではなく、尽くすことで自分が満たされるのを経験として知っているからこそ、尽くすことを止められないのです。
彼氏に依存してしまう人の多くは
・自己否定感
・自己無価値感
こうした、自分に対する弱さや生き辛さを抱えています。
自分の弱さを彼氏に尽くすことで隠そうとしますが、彼氏が認めてくれるかどうかはその時次第なので、逆に不安や不満を抱えてしまうことになります。
恋愛依存症の原因についてはこちらの記事で解説しています。
>>関連記事:恋愛依存症の原因は親にあり!【子ども時代のトラウマが関係】
「自分を犠牲にする」と少し内容がかぶりますが「彼氏に不満を言えず溜め込んでしまう」のも特徴の一つです。
「これを言ったら喧嘩になるかもしれない」
「喧嘩になって離れていったらどうしよう」
「自分が我慢すればすべて丸く収まる」
彼氏に不満を言えないのはこうした心理からですね。
彼氏のことが大切だから文句が言えないのはではなく
文句を言うことで自分が一人になるかもしれない恐怖
から不満を溜め込むようになります。
とはいえ無限に不満を溜め込める人はいません。
決して不満を許しているわけではないので、限界を迎えると今まで溜め込んだ不満や不安を一度に彼氏にぶつけてしまいます。
彼氏のことを考えすぎるあまり「日常生活に悪影響が出ている」のも依存の人の特徴です。
「連絡がないけど何をしてるんだろう」
「もしかして浮気しているんじゃ…?」
「なんで自分と同じくらい愛してくないんだろう」
メンタルが安定している人であれば、多少彼氏から連絡がなくてもすぐに浮気を疑ったり、不安になることはありません。
「依存」の人は一度悪い方向に思い込んでしまうと、その考えから抜け出すことができなくなる傾向があります。

相手の立場になって考えることができないため、悪い想像ばかり頭に浮かんでしまいます。
一日中彼氏のことを考え込み、体調にまで悪影響を与えてしまうこともあります。
「好き」な人の恋愛パターン
続いて「好き」な人の恋愛の特徴を解説します。
好き①:柔軟な考え方
好き②:駆け引きをしない、素直
好き③:愛情表現を求めすぎない
こちらも順に解説します。
「好き」な人の恋愛は、彼氏の言動一つ一つに惑わされたりしません。
「喧嘩をしても関係は終わらない」
「連絡がなくても自分を嫌いになったわけではない」
「どっちが正しい、ではなくお互いに歩み寄ることが大切」
依存とは違いこうした考え方ができるので
・恋人への不満を一方的に溜め込む
・浮気を疑って不安になる
といったことがありません。
自分は自分、彼氏は彼氏と「人を無理に変えることはできない」と分かっているので、連絡を強制させたり、自分の気持ちを無理に押し付けることはしません。
「恋愛において駆け引きをしない」のも「好き」な人の特徴ですね。
「自分も彼氏も好きだから付き合っている」とお互いに愛情があることを確信しているので
「彼氏からの連絡をあえて無視する」
「返信がなかった時間分だけ返信を遅らせる」
「別れをチラつかせてみる」
「依存」の人がとる、こうした行動をとても嫌います。
人付き合いの基本である
相手にされて嫌な行為は絶対にしない
という考えが根本にあるので、相手からの愛情を無理に引き出そうとはしません。
「依存」の人とは違い、好きも嫌いも曖昧にせずハッキリ伝える素直さをいつも持っています。
「依存」の人は
・自己無価値感
・自己否定感
から、必要以上に彼氏に愛情を確認してしまうとお話しました。
一方で、自分に自信がある「好き」の人は、たとえ恋人がいなくても
自分で自分を愛する
ことが可能です。
そのため、恋人に必要以上に愛情表現を求めることはしません。
依存「自分のこと本当に好き?」「もっと好きって言って」
好き「好きだよ」
自分から愛情を伝えて返してもらうことはあっても、無理に愛情を引き出そうとすることはありません。
自分を愛していると確信しているからこそ、過度な愛情表現は不要だと感じています。
「依存」の恋愛はあなたを幸せにしてくれない

「依存」の恋愛はあなたを幸せにしてくれません。
なぜならあなたがいくら恋人に依存したところで、あなたの根本的な辛さはなにも解決していないからです。
・自己無価値感
・自己否定感
・自己肯定感の低さ

こうしたあなたが抱えている心の辛さは、小さな頃の両親との関係や、家庭環境に原因があるのではないでしょうか?
この場合、いくら恋人に愛情を求めたとしてもなにも解決しません。
一時的に満たされた気持ちになっても、その気持ちは長続きしません。
むしろ、一時的に気持ちが満たされることで「満たされない状態」への不安はより高まっていきます。
依存症は自然には治りません【克服方法】

彼氏への依存、つまり「恋愛依存症」は自然に治りません。
恋愛依存症を克服するには
・自分が恋愛依存症だと認めること
・自分が恋人になにを求めているのかを知ること
・過去のトラウマを癒やすこと
こうした段階に分けた克服方法を一つずつ着実にこなしていく必要があります。
恋愛依存症の克服方法については、長くなるので別記事にてまとめています。
(※現在執筆中です)
自己肯定感や自立心は大事だけど・・・

「依存」を克服するには「自己肯定感」や「自立心」が大事だと言われています。
自己肯定感や自立心があることで
・「自分は愛されている」と自信が持てる
・自分を大切にする恋愛ができる
・自分と彼氏の間に明確な線を引くことができる
こうした意見をあなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
僕自身、この意見については間違ってはいないと考えています。
ですが
「自分を愛することが大切!」
「ありのままの自分を受け入れて」
と言われても

はじめからそれが出来たら苦労してないけど…
と思うのが普通ではないでしょうか?少なくとも昔の僕はこう感じていました。
恋愛依存症の本質的な克服方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>>関連記事:恋愛依存症を克服する方法とは?【本質へのアプローチが大切】「依存」についての勘違い【依存症との区別】

ここまで「好き」と「依存」について解説してきました。
どの恋愛メディアの記事を読んでも「依存」は悪いものだと解説されていますよね?
ですが、実は僕は決してそうではないと考えています。
人は人に依存せずには生きられません。
「好き」と「依存」を辞書で調べてみると、このように書かれています。
すき【好き】
好き(goo辞書)
心がひかれること。気に入ること。また、そのさま。
い‐そん【依存】
依存(goo辞書)
他に頼って存在、または生活すること。
好きは当然として、依存の説明を読んでもあまりネガティブな印象は感じませんよね?
もちろん一般的に言われている
「恋人との間にしっかり境界線を引いて、お互いが自立することが大切だ」
という考えも決して間違いではないと思います。
ですが、実際にそんな強いメンタルを持ち続けられる人はごくわずかです。
依存そのものがだめだと考えるのではなくて
時と場合によっては、恋人に依存することもある
と柔軟に考えられるようになることが大切です。
つまり、避けるべきは「依存症」であって「依存」ではないということですね。
「依存」と違い「依存症」はハッキリとネガティブな言葉で解説されています。
依存症(いそんしょう)
依存症(goo辞書)
それがないと身体的・精神的な平常を保てなくなる状態。

とはいえ、このブログでも読みやすさを重視して「依存」と「依存症」をあまり区別せず書いているのですが・・・。
依存できる相手はとても大切です【安全基地】

「依存」と「依存症」は分けるべきと解説した上で、最後になぜ「依存」できる人が大切なのかを説明します。
「依存できる人」を言い換えると
最後の最後、どんなに困った時でも助けてくれる人
になります。
こうした存在のことを「安全基地」と呼びます。

例えば赤ちゃんは、そばで見守ってくれる母親がいるからこそ、いろいろなことに挑戦できるようになりますよね?
赤ちゃんにとっての母親はまさにこの「安全基地」です。
「いつも彼氏へ依存してしまう…」という方はこの「安全基地」を持っていないことが原因かもしれませんね。
安全基地の作り方とは?

安全基地を作るもっとも手軽な方法は、安全基地を持っている人と親密になることです。
彼氏に依存してしまう恋愛がうまくいかない理由は、自分と似たタイプの人を彼氏に選んでしまうからです。
・繊細な人
・メンタルが不安定な人
・人に依存しやすい人
特徴としてはこうした人ですね。
安全基地を持っていない人に、安全基地としての役割を求めるので当然関係は上手くいきません。
ですが、こうした人たちは
一時的な互いを求め合う欲求
が強いこともあり、一度付き合うと中々お互いに離れることができなくなってしまいます。
繰り返しになりますが、安全基地を作るには安全基地を持っている人と親密になることが大切です。
人に大切にしてもらって初めて、自分の価値に気がつくことできるようになりますよ。

とはいえ頭でそう思っても実際に行動を変えるのは難しいので、やはり恋愛依存症の克服が先になるかと思います。
まとめ

最後に今回の記事の内容のまとめです。
今回は「好きと依存の違い」というテーマで解説しました。
なんとなく自分の恋愛が「依存」と考えていた方には、少しショックな内容だったかもしれませんね。

ですが依存を克服しないと辛い恋愛を繰り返してしまうのは事実です…
「恋愛依存症の克服」と「安全基地」の確保。
この2つのうちまずはどちらから1つを選んで、彼氏に依存する恋愛から脱却していきましょう!
今回は以上となります。
関連記事>>恋愛依存症の男との別れ方について【男の立場から解説します】