恋人との関係が共依存だと感じる。この先どうなるのか不安。共依存カップルの結末を知りたい。
この記事ではこんな疑問を解決します。
- 共依存カップルを待ちうける結末
- 共依存の状態を続けることの難しさ
- 共依存の恋愛は一時的な幸せでしかない
しん | 心理カウンセラー
心理カウンセラー。過去のカウンセリング実績500件以上。自身の毒親育ちの経験を活かし、毒親の克服方法やアダルトチルドレンの改善などを中心に、「読者の悩みの根本的な解決」を目指し発信しています。
先日、こんなツイートをしました。
心理カウンセラーとしてさまざまな方からお話を聞く中で「共依存なのは分かっている上で今の関係を改善したいです・・・」と仰る相談者様が一定数いらっしゃいます。
ですが、共依存の状態で恋愛が良い方向へ進む可能性はほぼゼロと言い切れます。
今回はその理由についてお話します。
共依存カップルの結末はどうなる?
まず結論からお話します。
共依存同士の恋愛の結末ですが、高い確率で「破局」を迎えます。
それも「お互いに納得して別れる」といった綺麗な別れ方ではなく、どちらか一方に気持ちを残す別れ方になります。
ではなぜ共依存カップルの恋愛は上手くいかないのでしょうか?
その理由は大きく分けて3つあります。
1.お互いに「自分の欲求」が満たされることを求める
2.恋愛が進むとどちらかが「回避依存症」になる
3.一時的に不安が解消されても、すぐに強い不安に襲われる
順に解説していきます。
1.お互いに「自分の欲求」が満たされることを求める
共依存カップルの恋愛が上手くいかない理由として
お互いに「自分の欲求」が満たされることを求める
があります。
つまり、自分の「不安」や「生き辛さ」といったネガティブな感情を、恋人に満たしてもらいたいと考えている状態ですね。
共依存カップルの恋愛は始め、お互いにお互いを求め合います。
付き合い始め、恋人を「運命の相手」と感じた方も多いのではないでしょうか。
ですが恋人に満たしてもらうことが当たり前になると、次第に「満たされないこと」への不安が強まります。
具体的には下のような状態になります。
- 恋人から少し連絡がないだけで不安になる
- 恋人が自分の気持ちを汲みっとてくれないように感じる
- 小さなことで嫌われたように考える(被害妄想)
一日中こうした強い不安にとらわれるため、この不安を解消しようとより強く恋人を求めるようになります。
ですが、これは恋人に
「相手に不安を感じさせてはいけない」
といった「責任」や「義務感」を感じさせることに繋がります。
自分の欲求は満たされないまま、相手からの欲求だけが日に日に強まっていく状態ですね。
こうした現状に耐えられなくると、恋人は徐々に相手から距離を開けようとします。
2.一時的に不安が解消されても、すぐに強い不安に襲われる
先ほどもお話した通り、共依存カップルの恋愛は「自分の欲求が満たされるかどうか」が中心になります。
そのため、少しでも満たされない状態が続くと
・相手に一方的に不満や文句をぶつける
・別れ話や無関心で相手の興味をひこうとする(試し行為)
・感情的な喧嘩や言い争い
恋人のどちらかがこうした行動を取るようになります。
ここで大切なのは、多くの共依存カップルは
「二人の関係がさほどうまくいっていない」
ということを頭では理解している、ということです。
ですが、いざ恋人から離れようとしても離れることはできません。
なぜなら一時的にとはいえ、「自分が認められた」という成功体験を獲得してしまっているからです。
喧嘩や言い争いのあとによく見られる
「こんな喧嘩はもうしないことを約束する」
「これからは不安を感じさせないようにする」
こうした恋人の言葉によって一時的な安心感は得られますが、大抵の場合、その後なにも変化はありません。
「不安」→「喧嘩」→「一時的な解消」
このループは何度も繰り返され、いずれどちらかが別の依存相手を見つけたれば、これまでの関係が嘘のように恋人はあっという間に去っていきます。
3.恋愛が進むとどちらかが「回避依存症」になる
上の内容と少しかぶってしまいますが、共依存カップルによく見られる状況の一つに、どちらか一方が回避依存症になるということが挙げられます。
回避依存症の特徴を一言でいうと
「自分が傷つくのが嫌で、人と深い関係を築けない人」
のことです。
回避依存症の人の特徴の一つに「責任」や「義務」を負うことから逃げるがあります。
恋人からの欲求を負担に感じてくると露骨に距離を置こうとするため、喧嘩やトラブルの元に発展します。
片方が追えば追うほど離れていく状態ですね。
ここで一つ重要な点としては
回避依存症の人は恋人が嫌いだから離れていく訳ではない
ということです。
「諦めて距離を置いたらまた向こうからアプローチしてきた」という経験がある方も多いのではないでしょうか?こうした行動の裏には明確な理由と原因があります。
回避依存症についてより深く知りたい方は下の記事を参考にしてください。
関連記事:『回避依存症』って?原因や特徴、タイプごとの性格について。元・回避依存症が徹底解説します回避依存症についての理解が不足していると
「離れていかないで!」
「どうして連絡してくれないの!?」
「自分ばかり我慢して辛い!」
といったマイナスな感情を彼にぶつけてしまい、結果、恋人との関係を更に悪化させてしまいます。
「共依存であること」を意識しない限り、同じ恋愛を永遠に繰り返す
ここまで「共依存の恋愛が破局を迎える理由」について解説しました。
さて共依存の恋愛ですが
「もうあんな辛い思いはしたくない!」
ときっぱり離れられる人と
「この人は前の人とは違うはず・・・」
と共依存の恋愛を繰り返してしまう2つのパターンがあります。
心理カウンセラーとして話を聞いていると、後者に当てはまる人の多くは少なからず「アダルトチルドレン」の要素を抱えているということです。
アダルトチルドレンとは?原因~症状と回復に向けてやるべきこと
この場合、改善すべきなのは「恋愛相手を選ぶこと」でも「自分磨き」でもなく
あなたの傷ついた心や自尊心を癒やすこと
がなによりも重要です。
共依存の恋愛を続けることで起こりうるデメリット
次に共依存の恋愛を続ける上で起こりうるデメリットについていくつかお話します。
考えられる大きなデメリットは下の3つです。
1.貴重な時間を無駄にしてしまう
2.周囲の人に応援してもらえない
3.一方的に傷つく恋愛になる可能性がある
まず第一に貴重な時間を無駄にしてしまうということです。
確かに共依存の恋愛は一時的に強い幸福感を得ることができますが、その一瞬のためにあなたの人生の貴重な時間を使う必要は全くありません。
依存でなく愛情であなたに好意を寄せてくれる人は必ずいます。
また一つの恋愛に固執しすぎるあまり、周囲の人との関係を悪くしてしまう人も少なくないでしょう。
いくら恋人が大切だとしても周囲の人を軽く扱うような言動を取ってしまうと、いざ恋人が去ってしまった時、あなたの周りには誰もいなくなってしまいます。
また恋人が「回避依存症」の場合、あなたがなにもしていなくても「音信不通」や「冷淡な態度」といった行動を取ることがあります。
回避依存症についてはある程度、対処方法が確立しています。
回避依存症の人との付き合い方について知りたい方は下の記事を参考にしてください。
>>関連記事:回避依存症の恋人との付き合い方のコツ【距離感を意識する】恋人との別れに「責任」を感じる必要はない
ここまで読んだ方の中には
共依存の恋愛が悪いと言われても、やっぱり離れるのは嫌だし相手にも悪い気がする・・・
というお気持ちの方がいると思います。
ですが、その気持ちが「愛情」から生まれているものなのか、それとも相手への「依存心」から生まれているものかは冷静に見極める必要があります。
また、別れ話を持ちかけることで恋人が自暴自棄になったり、よからぬことをほのめかす可能性もあります。
ですが、もう一度ここで僕が最初にお伝えしたことを思い出してください。
それは
「共依存の恋愛は自分が満たされることが最優先」
ということです。
恋人がどんなにあなたとの別れを惜しんだとしても、恋人自身、いつほかの人に気持ちが移ってしまうかは分からないのです。
優しいあなたは恋人との別れに責任を感じてしまうかもしれませんがその心配は無用です。
勇気をもって一歩踏み出してみてください。
恋愛依存症を克服する方法を知りたい方は下のページを参考にしてみてくださいね。
共依存恋愛から抜け出すもっとも簡単な方法
最後になりますが、恋人への「依存心」が軽度な人に向けて一つ改善方法をご紹介します。
この方法は至極単純で「メンタルの安定している人を恋人に選ぶ」ということです。
恋人への依存心が軽度の人であれば、付き合う相手を慎重に選ぶだけで幸せな関係を築くことができるようになります。
メンタルが安定している恋人を選ぶというのはとても大切です。真の意味で「大切にしてもらえる」ということが分かるようになるからです。
この記事のまとめ
- 共依存の恋愛は最終的に破局を迎える。
- なぜ自分が共依存の恋愛を繰り返してしまうかを考えるのが重要。
- 依存相手とはなれるのは苦しくてつらい。けどそれは最終的にあなたのためになる。
今回の記事はいかがでしたか?ぜひ他の記事も参考にしてくださいね。
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