回避依存症の恋人との結婚を考えています。ですが、実際に結婚したらどうなるのか不安です。実際に結婚した人の意見や、回避依存症の人の立場から意見をもらいたいです。
この記事ではこんな疑問を解決します。
しん | 心理カウンセラー
心理カウンセラー。過去のカウンセリング実績500件以上。毒親育ち。自身の恋愛依存症・回避依存症の経験を活かし、「読者の悩みの根本的な解決」を目指し発信しています。
こんにちは、心理カウンセラーのしん(@psynote__)です。
先日、こんなツイートをしました。
回避依存症の恋人の音信不通や無視、その他もろもろの回避行動、やられている側は本当に疲れてしまいますよね。
そんな恋人の回避行動に悩まされつつも、できることなら「この人と結婚したい」と考える方も少なくないと思います。
そこで今回は、これまでのカウンセリングや私自身の経験を元に「回避依存症の人との結婚」について詳しく解説していきます。
回避依存症の恋人との結婚を少しでも意識しているのであれば、必見の内容になります。
【結論】回避依存症の恋人との結婚は止めておいた方が無難
いきなり身も蓋もない結論ですが、回避依存症の恋人との結婚は止めておくのが無難、というのが私の答えになります。
理由についてはこれから順に詳しく解説していきますが、オススメできない理由を一言で示すなら
責任を負うことを可能な限り回避する
という回避依存症の特徴が「結婚」と絶望的なまでに相性が悪いということが理由です。
回避依存症の人は「責任」ある行動を取れない
「責任を取る」とはつまり、自分の行動(問題)に対していつでも対応できる状態を作る、ということです。
- 間違った行動を取った時は素直に非を認める
- お互いの信頼関係が壊れないように努力する
- 日頃からオープンなコミュニケーションを心がける
こうした普通の人にとって当たり前の行動が、回避依存症の人には取れません。
「結婚した後の幸せな家庭」を少し掘り下げて考えてみたとき、幸せな家庭には
など、二人の関係だけでなくさまざまな要素が絡みます。
幸せな家庭の形は人によって異なるので、あくまでこれらは一例です。
そして、今私が挙げた要素にはどれも「大きな責任」が伴うことが分かるでしょう。
回避依存症の人が責任から逃げ出す理由
回避依存症の人が責任から逃げてしまうのは、以下の3つの特徴が大きく関係しています。
こうした特徴から、結婚生活はさまざまな面で安定しません。
「失敗のない結婚生活」は存在しません。
ですが、どの夫婦も失敗を繰り返しつつ、そのたびに二人で問題と向き合える関係だからこそ、幸せな関係を築くことができます。
しかし回避依存症の人の場合、最初から問題と向き合うことを放棄します。
そのため、結婚生活は安定せず配偶者が「なんらかのストレスに耐える毎日の連続」になります。
責任から逃げ続ける相手に対し文句を言えば「じゃあ離婚すればいいだろ!」と逆ギレするのが、たちの悪い所です。
回避依存症の人は自分に問題があることを認めない
回避依存症の人間はどこまでいっても「自分第一」に動きます。
明らかに自分に非があることでも、基本的にそれを認めることはしません。
間違っているのは常に相手で、関係が上手くいっていないのは自分ではなく相手に問題があると考えています。
そしてこうした考え方は、繰り返せば繰り返すほど無意識に自己のアイデンティティとして染み付いてきます。
20代、30代であれば回避依存症を克服したり、こちらの付き合い方次第で性格を良い方向に修正できることもあります。
しかし、40代〜50代になると修正が困難なため、結婚したとしても幸せになれる確率はとても低い・・・というのが事実です。
実際に回避依存症のご相談で多いのは、40〜50代の未婚の回避依存症男性に関する相談です。
共依存の傾向がある人は注意!相手だけでなく自分にも目を向ける
他の記事でも取り上げていますが、共依存傾向の強い人ほど、回避依存症の恋人に選ばれやすい傾向にあります。
回避依存症の人が回避行動を取るのは、相手が自分に依存している、離れていかないと確信しているからです。
もしあなたが回避依存症の相手と結婚し、安定した関係を築きたいのであれば、相手だけではなく自分の行動も見直し改善していく必要があります。
これは回避依存症、恋愛依存症どちらが悪いということではなく
お互いの性格が、お互いを苦しめている
という意識を持ち、不安定な関係から脱却することが大切だということです。
結婚を考えるのであれば、相手には期待せず自分が変わる意識を持つ
お互いの問題ではあるのですが、実際のところ、回避依存症の相手に対し
- 「あなたは回避依存症だ」
- 「性格や行動を改善する必要ある」
- 「もっと自分の問題と向き合う必要がある」
このようなことを言えば、ほぼ間違いなく逆ギレされるか音信不通になるでしょう。
こちらには全くそのつもりがなくても、相手からすると「責められている、非難されている」と捉えてしまうからです。
さきほど「回避依存症の人が回避行動を取るのは、相手が共依存状態だから」だとお話しました。
相手の回避依存症をすぐに治すことは叶いません。
しかし、相手への依存心を捨て「安心感を与えられる人」になることで、安定した関係を築くことは決して不可能ではありません。
ただし、それには忍耐力と時間が必要になります。
もしあなたが恋愛依存(共依存)を抱えているのであれば、結婚よりも前に、まずはそちらを克服する所から始めて下さい。
恋愛依存の克服方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
【おすすめ】恋愛依存症を克服するための5ステップ【恋愛依存の専門家が解説】この記事のまとめ
- 回避依存症の人との結婚は不幸になりがち。あなた一人が我慢を強いられる結婚生活になる可能性が極めて高い。
- 「責任」を負うことを避ける回避依存症の特徴が「結婚」と噛み合わない。
- 結婚を考えているのであれば、まずは自身の共依存体質から改善すること。その上で相手の変化を期待するが、それにも時間と忍耐力が必要。
今回は「回避依存症の恋人との結婚」について解説しました。
繰り返しになってしまいますが、やはり私は回避依存症の人との結婚はオススメできません。
これは私自身が回避依存症だったからこそ分かることなのですが、回避依存症の人は自分のことしか頭になく、自分の行動が相手を困らせ傷つけているという認識が殆どありません。
仮に傷つけてしまっても時間を置いて謝れば許してもらえる、ずーーっとそういう関係でやってきたのでそれが当たり前になっています。
恋人関係であればそれでもなんとか関係を続けられます。
ですが、結婚生活はあなただけではなく「子供」「家族」「仕事」など、周りの環境をも巻き込みます。
なにか問題が起こった時、責任を追うのは回避依存症の恋人ではなく「あなた」である可能性が高いのです。
今回は以上となります。
【おすすめ】回避依存症の彼との幸せな関係の作り方