「メンヘラ彼氏が戻ってくる」のは、愛情ではなく恐怖心から

心理カウンセラーのしん(@psynote__)です。
「もう振り回されたくない」と頭ではわかっているのに、彼から連絡がくると迷ってしまう。戻るべきか、今度こそ関係を断ち切るべきか。
この記事では「別れても戻ってくる彼氏の心理」と、「彼が戻ってきたときの動き方」についてお話します。
彼が戻ってくるのは「愛情」ではなく「恐怖」
まず結論からお話します。
別れた後に彼が何度もあなたの元に戻ってくるのは、あなたへの愛情だけが理由ではありません。愛情がないわけではない。ただ、それ以上に強い力で彼を動かしているものがあります。
それは、「見捨てられることへの恐怖」です。
彼はあなたと親しくなればなるほど、怖くなります。
- 「嫌われているんじゃないか」
- 「自分なんかと一緒にいても楽しくないだろう」
そんな不安が膨らんである日突然、距離を取り始める。音信不通になったり、唐突に別れ話を切り出したり。あなたからすれば「昨日まで普通だったのに、なぜ?」という行動を取るでしょう。
離れた瞬間に始まるもう一つの恐怖
でも、相手は離れたら離れたで今度は別の恐怖が襲ってきます。それは「本当に見捨てられたらどうしよう」という考え。
その不安に耐えられなくなる、何食わない顔であなたの元に戻ってくる。これがメンヘラ彼氏が消えては戻って来る理由です。
「メンヘラ」の裏にある二つの可能性
私がカウンセリングの現場で見てきた経験からお話すると、「メンヘラ」と呼ばれる彼氏の行動には、大きく分けて二つの背景があります。
一つ目は単純にあなたのことが好きすぎる場合。
好きだからこそ嫌われるのが怖い。不安になって確認してしまう。連絡が来ないと「浮気してるんじゃないか」と想像してしまう。
これは恋愛経験が浅かったり、自分に自信がなかったりする場合に起きやすい。このケースは、関係を重ねていくうちに不安も落ち着いていくことが多いのが特徴です。
もう一つは、小さな頃のトラウマが関係している場合。
こちらは問題がもっと根深く、彼が育った家庭で「親に拒絶された経験」や「愛情を十分に受けられなかった経験」がある場合、人と親しくなること自体が恐怖の引き金になります。
好きになればなるほど怖くなり、無意識に相手から逃げようとする。でも離れると「見捨てられた」と感じて、また戻ってくる。
どちらに当てはまるかの見分け方
あなたの彼氏がどちらに当てはまるかは、一つの判断基準を教えます。それは「彼の別れ話や音信不通は、付き合いが長くなるにつれて減ってきているか、それとも増えているか」です。
減ってきているなら前者、あなたが好きすぎるだけの可能性が高い。でも、時間が経っても同じことが繰り返されている。あるいはむしろひどくなっているなら、後者の可能性が高いでしょう。
後者に当てはまる場合、彼の行動パターンには名前があります。
この「別れる→戻る」のループには名前がある
ここではイメージを掴んでもらうために簡単に説明します。
人によって、他人との距離の取り方には癖が出ますよね、この癖を説明するのが「愛着理論」という考え方です。
そして、その中に「恐れ・回避型」と呼ばれるタイプが存在します。
このタイプの人は、人と親しくなりたい気持ちと、親しくなることへの恐怖が同時にある。
だから、近づいては離れ、離れては近づくことを繰り返してしまいます。
「恐れ・回避型」の人が恋愛で見せる行動パターンに名前をつけたのが 「回避依存症」 です。
彼の行動を振り返ってみる
彼の行動を振り返ってみてください。
- 恋愛初期は情熱的だったのに急に冷たくなった
- 別れ話を切り出しておきながら、しばらくすると何事もなかったように戻ってきた
- 「俺のことなんか好きじゃないだろ」「俺といて飽きないの?」と確認してくる
- 将来の話を避ける。関係をはっきりさせない
もしこれらに心当たりがあるなら、彼は回避依存症の傾向を強く持っている可能性が高いです。そして多くの場合、彼自身は自分がなぜそうしてしまうのかをわかっていません。
この恋愛にはある決まった流れがあります。
- ハネムーン期 :彼から強い愛情表現がある。毎日連絡が来て、「この人は本気なんだ」と思える時期。
- 態度の急変 :ある日突然連絡が減る。冷たくなる。
- 別れ話、または音信不通 : 唐突に関係を断とうとする。あるいは何も言わずに消える。
- 彼からのアプローチ :しばらく経つと、何事もなかったように戻ってくる。
この流れが何度も繰り返されているなら、それは偶然ではありません。
「話し合い」も「ルール」も通用しない理由
ここからは少し厳しい話になります。
もし、あなたの彼氏がこの「回避依存症」に該当する場合、一般的な恋愛のアプローチは通用しません。
「ちゃんと話し合えばわかってくれるはず」
「二人でルールを決めれば守ってくれる」
このように考えたくなる気持ちはよくわかります。でも、こうした方法は彼には逆効果になりやすい。
なぜなら、彼の行動は「あなたを困らせたくてやっている」のではないから。自分でも止められない心の癖だからです。
約束そのものが彼を追い詰める
たとえば、「もう二度と音信不通にしないって約束して」と伝えたとする。彼は「わかった」と答える。でも翌週、また連絡が途絶える。
約束を破ったのではなく、約束すること自体が彼にとっては恐怖だった。
「守れなかったらどうしよう」
「また失望させてしまう」
その不安に耐えきれず、結局また距離を取ってしまうのです。
あなたに注意されたり、感情をぶつけられたりすると、彼の中では「また拒絶された」という記憶が呼び起こされる。
つまり、言葉で伝えれば伝えるほど、彼は遠ざかってしまう。
「一生懸命話し合おうとしたのに、彼はますます黙り込んだ」
「LINEで気持ちを長文で送ったら、既読スルーされた」
こうした経験に心当たりがあるなら、それは彼があなたの言葉を聞いていなかったのではなく、聞いたからこそ怖くなって逃げた可能性が高いのです。
あなたの側にも「追う癖」がないか
そしてもう一つ、気づいてほしいことがあります。
彼が「離れる→戻る」を繰り返すたびに、あなたの側にも決まった反応が生まれていないでしょうか。
彼が戻ってくると安心して受け入れる。そしてまた、同じことが起きる。
これは彼だけの問題ではなく、二人の間で起きている繰り返しです。彼の「逃げる癖」と、あなたの「受け止め癖」が噛み合ってしまっている。
この繰り返しを断ち切るには、彼を変えようとすることよりも、あなた自身がいち早くこのパターンから離れられるかが大切です。
「追う癖」に気づいたあとの具体的な向き合い方は無料メルマガでもお伝えしています。
この恋愛をどうするか決めるのはあなた
では、戻ってくる彼に対しどう対応すればいいのか。
正直に言えば、一番のリスク回避は彼ときっぱり離れることです。
私はこれまで1000件以上の恋愛相談を受けてきましたが、この「別れる→戻る」の繰り返しにいる限り、関係を前に進めることは難しい。
受け止める側の時間がすり減っていくだけのケースの方が残念ながら多いのです。ただ、「離れたくない」という気持ちも当然あると思います。
一緒にいることを選ぶなら
もし彼と一緒にいることを選ぶなら、一つだけ必要なことがあります。
それは、あなた自身が彼の行動に振り回されない状態を作ること。
彼が急に別れ話を持ち出しても、追いすがらない。音信不通になっても、慌てない。
あなたが落ち着いていればいるほど、彼の「見捨てられ不安」は和らぎます。逆に、あなたが追えば追うほど、彼の恐怖は強まってしまう。
ただし、これには気力と長い時間がかかります。
回避依存症の彼が戻ってくる理由と、あなたの側で準備すべきことについては、こちらの記事でより具体的に整理しています。
彼が戻ってきたときあなたはどう動くか
この記事でお伝えした「戻ってくる理由」と「話し合いが通用しない仕組み」は、彼の行動を正しく受け止めるための手がかりです。
ただ、理由を理解しても、次に連絡が来たとき冷静でいられるかは別の話です。受け入れるのか、距離を置くのか。追いかけずに自分の立場をどう保つか。
その判断の軸になる考え方を下の記事にまとめています。

しん | 心理カウンセラー
愛着スタイル(回避型・不安型・恐れ回避型)の恋愛問題を専門にカウンセリングしています。累計1000件以上の相談実績あり。恋愛パターンの背景にある親子関係や愛着の問題にも対応しています。「わかった」で終わらせず、次に何をすればいいかまで一緒に考えるカウンセリングをしています。
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