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毒親の連鎖は性格が似ているから起きるのではなく「親のやり方」が体に染みついているから起きる

毒親の連鎖は性格が似ているから起きるのではなく「親のやり方」が体に染みついているから起きる

心理カウンセラーのしん(@psynote__)です。

「あんな親には絶対ならない」と決めていたのに、気がつけば同じことをしていた。あるいはいつか自分も同じことをしてしまうのではないかと、子供を持つ前から怖くなっている。

この記事では毒親の負の連鎖がなぜ起きるのか、その仕組みとあなたの中で何が起きているのかをお伝えします。

「毒親は連鎖する」という言葉が怖い理由

「毒親は連鎖する」

この言葉は毒親に育てられた人にとって呪いのように響きます。

自分もいつか同じことをしてしまうのではないか。あの家で受けた痛みを自分の子供にも背負わせてしまうのではないか。

その恐怖から「毒親 連鎖」と検索し、この記事にたどり着いた方もいるかもしれませんね。

先にお伝えしておくと連鎖は「確定した未来」ではありません。ただし「気をつけていれば大丈夫」という簡単な話でもない。

連鎖には仕組みがあります。なぜ繰り返されるのか、なぜ「気をつけよう」と思っているだけでは止められないのか。そこを知ることが連鎖を止めるための最初の一歩になります。

連鎖はなぜ「気をつけていても」起きてしまうのか

「絶対にしない」という決意が効かなくなる場面

「あんな親にはならない」と心に誓って生きてきた人は少なくありません。

冷静なとき、余裕があるときは、その決意通りに振る舞えます。子供にも穏やかに接することができるし「自分は親とは違う」と感じられる。

けれど問題は余裕がなくなったときです。

仕事で疲れ切った日。子供が何度言っても言うことを聞かないとき。体調が悪い中で泣き声が止まらないとき。

そうした場面で、自分でも驚くほど「親と同じ声」が口から出てくる。

「あんたなんか産まなきゃよかった」
「誰のおかげで生活できてると思ってるの」

言い終えた瞬間に後悔する。でももう取り消せない。

連鎖は「性格」ではなく「反応」として引き継がれる

連鎖について「自分の性格が親に似ているから」と考える人が多いのですが、実際はそうではありません。

毒親の連鎖は性格が似ているから起きるのではありません。小さな頃から繰り返し見てきた「親のやり方」が体に染みついているからこそ起きます。

子供にとって親の対応はその世界で唯一の手本です。たとえそれが理不尽なものであっても他に手本がない。だからそのやり方が「普通」として体に染みつきます。

そして染みついたやり方は自分が追い詰められたときに勝手に出てきます。

余裕があるうちは頭で考えて動ける。けれど限界を超えると体に一番染みついている「親がしていたやり方」が先に出てくる。それこそが連鎖の正体です。

つまり連鎖は「親に似ているから」起きるのではなく「他のやり方を知らないまま大人になったから」起きます。

そしてこの染みついた反応は、あなたが思っているよりもずっと身近な場面で顔を出します。

あなたの中で「親の声」が再生される瞬間

追い詰められたとき、最初に出てくるのは「親がしていたこと」

相談の中でよく聞くのが「気がついたら親と同じことをしていた」という言葉です。

たとえばこんな場面です。

  • 子供が食事中にこぼしたのを見て気がつけば声を荒らげている
  • 子供が思い通りに動かないとき「言うこと聞かないなら勝手にしなさい」と突き放している
  • 泣き声が止まらないとき、自分も限界なのに「泣くな」と言ってしまう

こうした場面で共通しているのは「自分自身が限界に近い状況」だということです。

余裕があれば違う対応ができたはずなのに、体力や気力が尽きた瞬間に、親の反応が自分の口から出てくる。

そしてそのあと、「私もあの人と同じだ」という気持ちに襲われます。

連鎖は子育てだけで起きるわけではない

連鎖という言葉を聞くと多くの人は「子育て」をイメージします。

けれど実際には、連鎖は子育て以外の場面でも起きています。

パートナーとの関係で意見が食い違ったとき黙り込んでしまう。あるいは感情的になって相手を攻撃してしまう。

これらもすべて、小さな頃に見てきた「親同士のやりとり」をなぞっている場合があります。職場で苛立ちを感じたとき、後輩に対して高圧的な態度を取ってしまうこともあるかもしれませんね。

まだ子供がいない人の中には、こうした日常の中で「自分の中にある親の影」に気づき、

「今の自分のままで子供を育てていいのか」

と不安になっている人もいます。

その不安は決して過剰なものではありません。あなたが連鎖の仕組みに気づき始めている証拠です。

「わかっているのにやめられない」は意志の弱さではない

気づいてからのほうが苦しいのはなぜか

連鎖に気づく前は自分の行動に深く意識を向けません。だから苦しさを感じることも少ない。

けれど連鎖の影響に気づいた瞬間から、自分がしたことに「これ、親と同じだ」と毎回悩んでしまうようになります。

子供に声を荒らげるたびに「また同じことをしてしまった」と自分を責める。穏やかに接しようとしているのにうまくいかない日がある。「わかっているのにできない自分」がどんどん嫌いになっていく。

やめよう」と思っているのにやめられないのはそれだけ深く親の言葉が体に染みついているということです。あなたの意志が弱いわけではありません。

長い時間をかけて染みついた思考は、ただ「やめよう」と思うだけでは変わりません。別のやり方を体に覚えさせるには時間がかかるし、気づいてすぐに変われないのも当然です。

自分を責める気持ちが強くなったときは、毒親育ちが抱えやすい罪悪感について書いた記事も読んでみてください。

連鎖に気づけたことが持つ意味

ここまで読んで「自分は変われるのか心配…」と感じた方がいるかもしれません。

けれどこうしてこの記事を読んでいるあなたは、あなたの親とは決定的に違うところがあります。

あなたの親は、自分がしていることに気づいていなかったか、気づいても向き合おうとしなかった。

あなたは今、連鎖の仕組みを理解しようとしている。「自分も同じことをしているかもしれない」という痛みに、目を背けずに向き合おうとしている。

その違いはあまりにも大きい。

連鎖を断ち切る道のりは簡単ではありません。けれど仕組みを知り自分の反応に気づけている人は、そうでない人よりもずっと連鎖を断ち切れる可能性が高い。

あなた自身の連鎖を一緒に整理してみませんか

「自分の中にある連鎖の仕組みを知りたい」
「気づいているのに止められない自分を変えたい」

この記事で連鎖の仕組みを知ったことは、あなたにとって大切な一歩になります。

ただ連鎖は一人ひとり現れ方が違うため、「自分の場合はどこで起きているのか」を具体的に整理していく必要があります。

メールカウンセリングでは、あなたの生い立ちや今の状況に合わせて連鎖がどこで起きているのか、何が引き金になっているのかを私が一緒に整理します。

自分の場合はどこで連鎖が起きているのか」を一緒に見つける(メールカウンセリング)

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